まだ『Florence』を買っていない人達へ贈るレビュー
『Florence』を買った。
この絵本のようなアプリ。
イラストとアプリ操作によるストーリーの表現力が余りにも愛おしく美しかった。
せっかく多くの人に知っていただきたい良い作品に出会えたので
本作の素晴らしさをいくつか画像付きでご紹介させていただく。
できるだけネタバレにならないよう配慮はするが、少しでも興味がある人はまず購入していただきたい。
その後、私の記事は読んでも読まなくても構わない。
本作は余程無頓着に物語を消化しない限り、誰でも心で感じられるものがあるはずだ。
それでは本作の紹介を始めたいと思う。
1.色が心を表す
主人公フローレンス・ヨーは毎日退屈な日々を過ごしている。
そう、私が断言できるのは書いてあったからでなく、描いてあるからだ。
彼女の日常の世界は明らかに色が無い。
▲輝いてるのはSNSの友人だけ
ところがその帰り道に音楽が聞こえて来る。
この音楽がとても楽しげな黄色で表現されている。
この音楽を聴いていると彼女が浮き始める。
▲楽しげな音楽を聴き"心が浮く"様子だ。
▲そして彼女の心の中はその音楽で満たされる。
楽しい時ほど華やかな色に
つらい時ほど淡い色に世界が表現される。
彼女の楽しい気持ちやつらい気持ちを色を見て一緒に味わってほしい。
2.何気ないパズルの意味
初めて会った人と話す時は誰でも苦労すると思う。
相手が何を考えているのか。
自分が何を話せばいいのか。
▲会話の難しさをパズルで表現している。
▲打ち解けるほど会話はもっと簡単になる。
▲思っていることをそのまま話せる。こんなに素晴らしいことはない。
パズルの操作1つ1つが彼女の行動であり、パズルの形こそが彼女の心だ。
その機微を1つずつ感じ取って欲しい。
3.あなたの選択が彼女の選択
本作に選択肢はなく、1本道のストーリーだ。
しかし、このストーリーは彼女の物語であり、あなたの物語でもある。
▲彼の背中を押すのは彼女であり、あなた自身だ。
本作に無駄な操作はない。
色を見て、
パズルを見て、
気付くことで
この物語は深みを増していく。
是非とも『Florence』余すことなく感じ取っていただきたい。
以上。