Rayark新作アプリ「Sdorica -sunset-」はとても大人びたソシャゲ
Rayarkは、どうしていつも
こんなに良い仕事ができてしまうのか
4月19日「Sdorica -sunset-」(以降 Sdorica)がリリースしてからというもの
私は他アプリに使っていた時間を減らして「Sdorica」に時間を費やしている。
デイリークエストの分だけ遊び続けている「ドラゴンクエストライバルズ」
何となく買ってりゅうおうの手前まで進めた「ドラクエ1」
興味のあったソーシャルゲームの有象無象
それらのアプリを紹介する記事を書くこと
全て全て進行を止めてしまった。
本当に最近のソーシャルゲームは良くできたゲームが多い。
今までに成功してきた数々のタイトルのノウハウを蓄積し、設計に盛りに盛り込んで作られたアプリが今このタイミングで各社から一気に放出されているように感じる。
またそれに合わせて
ユーザーのゲームを見る目“審美眼”も明らかに成長している。
今、ソーシャルゲーム界は本当に各社の誇りをかけた戦争だ。
このような時期に4年の月日をかけようやくリリースされた「Sdorica」は
最近のソーシャルゲームの中でもとりわけ“大人びた”アプリだった。
“大人”のアプリではなく“大人びた”アプリ
私は“大人”のソシャゲアプリについて
大まかに定義するとこのように考えている。
- ゲームを遊ぶにあたって深いゲーム理解度が求められる
- 時間に縛りをかけられず、日常生活の隙間時間で遊ぶことができる
1つずつ説明しよう。
・ゲームを遊ぶにあたって深いゲーム理解度が求められる
簡単に遊べるのは大人のゲームじゃないと言っているわけではない。
しかし、深いゲーム理解度が必要なゲームは大人でなければ遊ぶことは難しい。
・時間に縛りをかけられず、日常生活の隙間時間でも遊ぶことができる
大人、主に社会人には自由な時間が少ない。
私も社会に出て働くことになり、遂に知ってしまったのだが
大人は朝も昼も夜も遊んでいられるということは中々できない。
この世で最も自由に時間を使える人間は大学生だ。大人の大半を占める社会人ではない。
つまり大人の考えた大人が遊んでくれるソシャゲとは、キャラクターやストーリー、ゲームの面白さ等でゲームプレイを促しつつも
がっつり遊んでもらうというより、隙間時間にログインしてもらい、知的好奇心を弄りながら楽しんでもらえるアプリだ。
そしてハッキリと言わせていただく。
このような大人のソシャゲはほぼほぼ流行らない。
隙間時間にログインしてもらう程度では、ユーザーはふとした拍子に離れ、そしてかえってこない。
無心で黙々と時間を費やすアプリの方がよっぽどユーザーの定着率が高いのだ。
それでは肝心の「Sdorica」だが
本作のゲームジャンルはRPGだ。
RPGはチームメンバーの編成から悩み考える。
戦闘中にも戦い方を悩み考える。
これは隙間の少ない時間に知的好奇心をくすぐりやすい大人のジャンルと言っても過言ではない。
しかしながら、本作はバトル方法によってRPGの大人ぶりを直感的に軽減させている。
それはパズルによるコマンド選択だ。
例えばコマンド選択のできるRPGは選択肢が非常に多い。
通常攻撃、魔法、ぼうぎょ、にげる、アイテム、etc……
この選択肢が複雑なほど、ユーザーは難しいと感じゲームから離れてしまう可能性がある。
そのためRPG要素のあるソシャゲは総じて1キャラでとれる選択肢を少なめにしている場合がある。
合体技や召喚獣が1戦に1回しか使えないのも最強の選択肢を使うタイミングが分かりやすくなるようにデザインされた意図があったりするものだ。
本作も大人のアプリにならないよう選択肢は少なめでデザインされている。
1キャラクターにつき3つのスキル。さらに常時発動するパッシブスキルと戦闘には参加しないお供用スキルの合計5つである。
そして本作がさらに優れているのはパズルによって更に選択肢を狭めることで大人的要素を排除していることにある。
戦闘画面を見てもらいたい
この色付きの魂を消すとキャラクターのスキルが発動するのだが、この色によってスキルを発動するキャラクターが変わるのである。
黄 前衛
紫 中衛
白 後衛
さらに3つのスキルのうち発動するスキルは魂の消した数で決まる。
つまり、先ほどの戦闘画面から考えると選択肢としてはこのようになる。
・黄 前衛 魂1消しスキル
・黄 前衛 魂2消しスキル
・紫 中衛 魂1消しスキル
・白 後衛 魂1消しスキル
・白 後衛 魂2消しスキル
この時点で12個の選択肢のうち7個が潰れたことになる。
さらに言うならば魂は1個消すより2個同時、2個消すより4個同時に消した方が強い場合が多い。
繋げて消すパズルゲームを老若男女楽しめることはツムツムで証明済みだ。
そのパズルゲーム的感覚のプレイ感にRPGの要素を混ぜ合わせることで
とても大人向けなようで大人向けじゃない戦闘システムを確立している。
また、本作はマルチプレイ要素を薄めシングルプレイをメインに据えている。
そのためスタミナのシステムは排除し、代わりにレベル制限と回数限定クエストで調整を加えている。
調整は本場でのリリースで徐々に調整されてきたのだと思うが
1日10回ほどステージをクリアすることでほとんどの回数限定任務は終わってしまう。
時間にすると30分程度。
もちろんそれ以上遊びたい場合には、ストーリーやチャレンジクエストがスタミナ無制限で遊べる。
この調整具合が実にちょうど良く
1日30分~1時間ほど遊んでいれば、熱心なプレイヤーより少しもらえる報酬が少なく、プレイヤーレベルは徐々に差が開くという塩梅なのだ。
このプレイ感覚自体は大人のソシャゲ通りなのだが
この徐々に差が開くことがポイントで、毎日やり続けた上でもう少しもう少しやり続けないと他のプレイヤーとの差が開き続けてしまうのだ。
この「もうちょっとやっておかないと」という義務感こそが大人びたソシャゲとして大切な部分だ。
こうして「Sdorica」は大人ではなく大人びたソシャゲとして一部ユーザーを熱心にプレイされている。
個人的には絵本のようなデザインや
キャラクター情報を見るとキャラクターのサインが書かれているのも好みだ。
ストーリーもみんなキャラが立ったシンプルでかわいいお話で
どこをとっても子供が背伸びをするような可愛さ溢れるアプリになっている。
慌てずじっくり楽しめる大人びたアプリ
「Sdorica -sunset-」をぜひDLしてみんなにも遊んでみて欲しい。