ストラスちゃんネット

ユーザー投稿型コミュニティブログ。執筆者はゲーマー中心で投稿ジャンルはエンタメ全般。随時寄稿者募集中。

【感想】「LINE ゴッタマゼイヤー」βテスト 雰囲気は箱〇名作ゲームのアレ

f:id:muru09:20181020230601p:plain

 

 

新作アプリ「LINE ゴッタマゼイヤー」

godtamazeiya.game.line.me

 

16 vs 16 のリアルタイムバトルという触れ込みで
実はひっそりと期待していたものだ。


そのクローズドβテストが7/31からひっそりと行われていたので
せっかくだから遊んだ感想を残すことにした。

 

 

 

LINE ゴッタマゼイヤー(ゴッタマ)は
今年の夏リリース予定の多人数バトルゲームだ。

 


勝利方法は
・敵陣タワーをぶっ壊す
・敵陣タワーの体力を自陣タワーの体力が上回る

 

途中にある陣地を占領すると敵タワーの防御力が下がるので
ただ相手タワーに突撃するだけでは勝てない。

 

 


プレイヤーは対戦開始時に6体キャラクターを持っていくことができる。
キャラクターには様々な役職があって

 

・剣士
近接攻撃特化
育つと誰にも止められない

 

・アーチャー
遠距離攻撃特化
育てばかなり強い

 

・タンク
ひたすらにHPが多いが足が遅い
育つと誰も倒せなくなる

 

・ウィザード
範囲攻撃特化
育つと敵が溶ける

 

・クレリック
回復役
めっちゃ大事

 

・エンジニア
地雷設置したりするテクニカルキャラ
育ったところ見たことがない


という感じでまぁ役職は色々あるが
基本的には自分の好きなキャラ使えばいい感じだ。

 


ただし注意点があって
バトル中にキャラがやられると
やられたキャラはそのバトル中に使用できなくなってしまう。

ここが課金でいっぱいキャラ欲しくなる要素ね

 

 

 

で、ここまで読んでくれた箱好きの人なら分かると思うが

 

このゲーム、雰囲気は完全に

「Happy Wars」だ。

www.happywars.net


ただ、雰囲気だけだ。

 


何故ならHappy Wars(ハピウォ)の良かった点は
スマホアプリには難しかったということが如実に感じられるからだ。

 


例えばだが
ハピウォには合体必殺技がある。

 

合体必殺技は状況が一変するくらいやばい効果だらけなのだが
発動時に他のプレイヤーに発動を手伝ってもらう必要がある。

 

そのため半ば強制的に結束感が高まり
フレンドじゃなくても共闘している気分になれるのである。


ゴッタマは
バトルをカジュアル化しているので共闘感が極めて薄い

人多すぎると同期とるの苦しいんじゃないかな

 

 

 

ハピウォには裏取りがある。

完全に前方を固められてもうだめだ…!と思った状況でも
誰か一人の裏取りでタワーを落とせば逆転の可能性がでてくるゲーム性だった

 


ゴッタマは

陣地を取らなければタワーに全然ダメージを通せないので
裏取りが極めて難しいゲーム性だ。

 

なので負けてたら諦めることが多かった。

複雑なマップは今後出す予定なんだろうか……

 

 

 

という感じで

 


ゴッタマは

遊べば遊ぶほど

Happy Warsのリリース時ってめっちゃ楽しかったなぁ~

と、思い出に浸ってしまうゲームである。

 

 

そこそこ面白いとは思うので

しばらくは生き残りそう。

 

ここ最近のムルくまさん

ムルくまです。

 

最近の流行りは「即興バッドエンドゲーム」です。

 

嫁に曲名を言ってもらって、その曲をワンフレーズだけ歌ってバッドエンドにするという無味無臭なゲームです。 

 

嫁「世界に一つだけの花」

僕「世界に一つだけの花、一人一人違うけどほとんど低所得者」

 

嫁「森のくまさん」

僕「ある日 森の中 くまさんに 出会わない 」

 

 

めちゃくちゃ心を込めて歌ってる最中に

替え歌フレーズの部分で真顔になるのがコツです。

 

みんなも遊んでみてください。

 

 

 

 

 

最後に書いた記事が130日以上前って事に驚愕してます。

忙しいと時間が経つの早すぎる。

 


この130日間何をしてたのか

 


お前の近況なんて知らねぇよってなると思うけど
簡単にまとめてそのノリであわよくばブログを再開してやろうというやつです。

 

 


福島旅行


7月10日が結婚記念日だったので
まだ行けてなかった新婚旅行に行ってきた。

 

場所は福島のエンゼルフォレスト那須白河

エンゼルフォレスト那須白河【公式】|ペットと泊まれる宿

 

 

うちは今ポメラニアンとポメ×チワワのおばあちゃん犬を2匹を飼っているので
ペットホテルに犬を預けて海外に行くよりみんなで旅行したいよね
と話し合って決めた場所だ。

 

とにかく犬に優しい場所で
家の中にはペット用のアメニティが完備されてるし
ドッグランもたくさん設置されていて、本当に凄かった。

 

外にでると人と犬の数が5:5
ここだけ人権より犬権の方が高い

 

 

広々としたリゾート内はお散歩し放題
糞とかも全然落ちてないしみんなマナー良すぎて最高だった

f:id:muru09:20190726143424j:image

 

 

 


うちのわんこもテンションぶち上げてたみたいで

走り回った後にベンチで休憩したらそのままお昼寝するぐらい疲れてた

 

 

f:id:muru09:20190726143456j:image

 

 

 

 

 


旅行中に撮った写真で一番のお気に入りは
めちゃくちゃでかいボルゾイにケツの臭い嗅がれて驚いたロイちゃん

 

f:id:muru09:20190726143512j:image

 

あざらし?

 


また、行けたらいいな

 

 

 

結婚式準備


9月の結婚式を予定している。
場所は浅草寺。親族だけでやるつもり。

 

それにしても結婚式の準備ってかなり大変。
打ち合わせ多いし、衣装決めとか時間かかるし
でも大事なことだからしょうがない。

 

あと嫁が結婚式までにボディメイクしたいということで
ジムに入会してダイエット始めた。

自分も一緒に入会して色々トレーニングとかやってるけど
肩こり直るし、人生で初めて胸に筋肉ついてたし身体の成長が分かるし
とにかく楽しい。

 


なんで誰もジムの良さ教えてくれなかったんすか

 

 

ブログ記事


実は下書きが5つくらいあるんだけど
どれも中途半端に放置されてる。

 

ただこのまま削除するのもなんかもったいないから
8月中には全部公開できるようにちまちま進めていく予定


画像とかつけると時間かかるから文章だけにしようかな

 

 

ゲーム批評祭

参加したかった・・・

新選組群狼伝で参加したかった・・・

 

↓これ

https://intelligence-gaming.hateblo.jp/entry/2018/04/19/192647_1


でもぶっちゃけゴールデンウィークは普通に楽しんでて時間なかった


遊んだゲーム色々

ばーーーっと覚えてるだけ書き連ねる

 

・スマブラSP
リリースしてから定期的にずーっと遊んでる
そこそこ上手くなったと思ってたけど、とある大会でたらボコされたから良い刺激になった
バンカズで早く遊ばせてくれ

 

・BaBa is You
今年のインディーズゲーム大賞の有力候補 と、勝手に思ってる

 

・Celeste
エンディング見てやめた
これ以上難しくなると楽しくなさそうだったから

 

・Morphine
嫁がホラーゲーム遊んだら見るっていうからやった

 

・60seconds
実況動画見ちゃってたから
割と簡単に生存できてしまって悔やんだ
何も知らなきゃもっと遊べてたと思う

 

・Risk of Rain2
割と楽しかったので今後のアップデートに期待

 

・Cube Escape:Paradox
どんどん伏線が回収されてきてて楽しすぎる
脱出ゲーム(脱出しないけど)のシリーズで一番好きだわ

 

・オートチェス関連
TFTが一番ハマってる

 

・HIDDEN FOLKS
激ムズウォーリーをさがせ って感じ
全然関係ないとこクリックしても何かしらアクションあるのが素敵

 

・Dead Cells
5.6時間でエンディング見たんですけど早いですか?
正直もうやらなくていいかなって思ってる

 

・GRIS
芸術性全振りゲームって感じ
良くも悪くもきれいかわいい美しいしか言えないゲーム

 

・The MISSING: J.J. Macfield and the Island of Memories
プレイ中

 

 

スマホだとこんなところ

 

永遠の七日、ブロウルスターズ、ランブルスターズ、
Dr.マリオ、リンクスリングス、Ending Days
Silent Abyss、SPELLSWORD CARDS Origins
オートチェス、チェスラッシュ、ラグマス
アーチャー伝説
3×3無人島サバイバル ←おすすめ!
Sky 星を紡ぐ子供たち ←おすすめ!
マージドラゴン ←最近楽しい

 

 

 

 

なんか最近おすすめのゲーム聞きたいとか言われたら教えるし

 

このゲーム面白いからやれや!って言われたら

できるだけ遊ぶので教えてください

 

 

じゃあ 天気の子 見に行ってきます

バトロワのゲームデザイン、プレイヤーの守り方について

f:id:muru09:20181020230601p:plain

 

 

ゲームデザインの話で私がとても好きな記事がある。
GDCレポート記事が消えてしまったため、こちらを拝借。

arcadia11.hatenablog.com

 

簡潔にまとめると
「プレイヤーにただ罰則のみを与えるとプレイヤーの遊び方の幅を狭めてしまう」
という内容だ。


本稿ではこの内容を踏まえた上で
私が遊んだ(もしくは知識として知っている程度の)
バトロワの成功モデルと失敗モデルについて個人的にまとめてみる。

続きを読む

『キングダムハーツⅢ』『KH3』感想レビュー 思い出に包まれたおもちゃ箱

f:id:muru09:20190129001725j:plain

ストーリーのネタバレなし。

序盤のスクリーンショットを数枚使用。
本稿の執筆時点ではまだ完全にクリアしていません。

 

はじめに

長年待ち望んでいた『キングダムハーツⅢ』が遂に発売された。
まずは買おうか迷っている人のためにも、正直な感想を伝えたい。


ムービーの頻度は非常に多く、そして長い

アクションパートは非常に少なく、そして短い

もちろんアクションはシンプルで派手でとても楽しいが
ディズニーやキングダムハーツ自体に思い入れがなければ、購入は見送った方がいい。


逆を言えば

ディズニーやキングダムハーツ自体に思い入れがあるならば迷わず買うべきだ。


その理由について説明する。

 

 

 

続きを読む

配信で小銭が稼ぎたいという話

お久しぶりです。ねが(@nega0)です。

intelligence-gaming.hateblo.jp

以前こんな記事を書きました。
一応でかい口叩いた手前EVO JAPAN参加に向けての進捗報告をさせて頂きたいのですが、
有給休暇を使い切ってしまい参加できなくなりました。
大会に出るには社会人スキルも必要なんだなと思いました。ネモさんってすごい。

で、まぁ、スマブラに生活を壊されつつ今はまたLoLを頑張っています。やっぱりLoLに戻ってきてしまいました。
いくらやっても上手くならないので完全に「思い通りにならないなんておもしれー女…(俺様系男子)」という気持ちになっています。


そんな中、実は前々から配信したい!と虎視眈々と思っておりました。
ただ配信するのも妥協はしたくなくて、
・毎日までいかずとも定期的に配信をする
・配信ページをしっかりと作る
・配信ハイライトをyoutubeにあげる etc...
そんなことを考えていたら腰が重くなってしまい、配信はまぁ追々でいいか…と諦めムードに。

f:id:AriOzawa:20190121141252p:plain
顔出しはハードルが高い

そうこうしている内に年末になり、たまたま友人と配信についての話をする機会がありまして
自分「配信やりたいんだけどやるからにはこだわりたいから云々」
友人「まずは行動してみろよ」
自分「はい!!!!!」

というわけで2019年は配信を頑張る年にします。
twitchの配信ページも徐々に整えていければいいなと
www.twitch.tv

配信する目的はゲームの地位向上とか承認欲求とか大義名分が全く無いわけではないんですが、正直なところゲームで遊びながら小銭が稼ぎたいというところが大きい。
考えてみてください。毎日やってるゲーム、全世界に向けて公開すれば寂しい夜も皆と話せるし、夜ご飯のダブルチーズバーガーのパティは倍にできるし(本当に美味しいのでオススメです)、ラーメン食べに行ったらチャーシュー追加できるし、アドしかない。
ただ楽に稼がせて頂こうとは思っていません。上に書いたとおり視聴者が増えそうなことはやろうと思っているので、皆さまにもご贔屓にしていただきたい所存。

この記事も宣伝活動の一環になればなぁと思い書いています。配信のいろはとか何もわかってない人なんで是非一度配信を見に来てアドバイスとかもらえたら凄く嬉しいです。ご意見はここのコメントでもいいし自分のTwitterにお寄せいただいても構いません。
twitter.com


同時に画面右下に配置する可愛いマスコットキャラ的なものも募集しております。小銭のためならvtuber化も考えていますので相応の報酬をご用意させて頂きます。

f:id:AriOzawa:20190121142230p:plain
なんかこんな感じのやつ


配信の動機にせよ記事を書く動機にせよ下心100%ですが人間そんなもんです、多分。

2018年 読んだ本について ―ストラス―

2018年は(私にしては)小説をたくさん読みました。

ゲームはあまりしない一年でした。

私は小説を読みたい気分の時にはゲームをやらなくなり、ゲームをやる時期には小説を読まなくなります。

理由はわかりませんが私の性向みたいです。

今は小説を読みながらゲームもやっています。

そういうこともあるみたいです。

 

 

去年読んだ本をまとめたいと思います。

 

 

f:id:strustrust:20190116223108p:plain

f:id:strustrust:20190116223120p:plain

  

読書メーターに都合の良いものがあったので利用しました。

漫画はほとんど登録していません。ドロヘドロとか完結したのを聞いてから一気読みしたんですけど、量が多くなってしまうので。

途中から今年は読んでいる年だと気が付いたので冊数を意識し始めたのですが、どうせなら月平均2冊を目指したかったですね。

ここから漫画を除くと21冊です。

 

 

古典

古典を重点的に読もうと思っていたのですが見返すと、

『ジーキル博士とハイド氏』『はてしない物語(上)』『ファウスト』『フランケンシュタイン』『老人と海』の5冊しか読んでいません。

どれもいい作品でした。『ファウスト』については少し後悔しているところがあって、この『史上最高に面白いファウスト』なんですが、史上最高につまらない読書体験でした。

何がだめだったのかを申し上げますと、これは他人に読まされる作品だったからです。

作者の意図しているところはわかります。

古典に纏う高尚さが邪魔をして正確に読み取れていないのではないかという危惧。

しかし意図のままに訳すまではいいのだけれど合間に挟む解説が邪魔だった。

飛ばし飛ばしでどうにか読み切ったけれど、読書中に他人に話しかけられているようで気が散ってしょうがなかった。

私は私の解釈が欲しい。一つ学びました。

 

『はてしない物語(上)』は(下)を読んでいない(買っていない)ので今年中には買って読破したいと思います。

中身は子供の頃にダレンシャンやハリーポッター、バーティミアスにネシャン・サーガといったファンタジーを読みふけっていたことを思い出すもので、

また大人になっても楽しめる、物語に夢中になるとはどういうことか、メタな視点の物語に物語の本来の形を見失ってきた今読むと、少しだけ物語を楽しむ純粋さを取り戻せるような気持ちを抱ける名作古典です。

これを読み終えた時に私が何を思っているのか、再度まとめ直したいと思います。

作者ミヒャエル・エンデの作品も児童向けファンタジーという看板の裏に隠された深さを知りたいので他にも読んでみたいです。

 

『フランケンシュタイン』はまさに現代にも通ずる普遍性のある名作だと、まぁ月並みですがそんな感想を抱きました。

 

野崎まど

去年読んだ本で言うと野崎 まどは外せませんね。

 

intelligence-gaming.hateblo.jp

 

ブログにも本作に対する考察を書きましたが(ネタバレ注意)、読み応えがありました。

オムニバス形式のような連作なんですがまずそれぞれが独立して面白いんですよね。

いきなり最後まで読もうと思わなくてもいいのでまずアムリタを手に取ってみることをおすすめしますよ。

個人的に死なない生徒殺人事件がミステリーしててファンタジーしててSFしててお気に入りかな?

ただやっぱり『2』まで読んでよかったなぁ~という気持ちが大きいです。

 

ライトノベル

ライトノベルは野崎まどと、『ボーパルバニー』、『サクラダリセット』です。

『ボーパルバニー』の作者の江波 光則は私のお気に入り作家で、ガガガ文庫といえばこの人!だと思ってます。

『ストレンジボイス』、『パニッシュメント』(一番好き)、『ペイルライダー』の三部作は至高!

Carnival好きな私の心も踊らされる当時のガガガ文庫の勢いを感じられる傑作揃いです。

それ以降気になりつつもしばらく離れていたのですが、ウィザードリィをオマージュした本作が非常に気になったので手に取りました。

題材はかなり違うのですがハードな部分は面影が残っています。

期待していたオマージュもふんだんに散りばめられていて考察するのが楽しい!

 

『サクラダリセット』の感想は保留。1作目を読み返したら記憶よりも楽しくて、あれっ?ってなった。

 

一般文芸

一般文芸では『コンビニ人間』『煙か土か食い物』。

舞城王太郎は合わないんだよな。何冊か読んでいるけれど相変わらず…。文章が特徴的なのだけどその文章が合わないのは致命的。話もなんだか勢いだけというふうに。

 

『コンビニ人間』は、良かった。

現代文学として考えさせるところもあり、描写の滑稽さ・真面目さ・温度感が心地よかった。

コンビニ人間であることに喜びを抱けること、物悲しさの欠片もない爽やかさはとても不思議で、心と身体と、理屈と感性と、私と世間と、それらが自分の中でせめぎ合う中確立した主人公と物語とがただ屹然と聳え立っている様は文学の本懐であると感じる。

 

矢部嵩

ところで最後に残った『保健室登校』『魔女の子供はやってこない』『〔少女庭園〕』の三作ですがこれは矢部嵩という偉大なる作家の作品であって最後の最後で強烈な印象を私に残して行きました。

2018年のベストを選ぶなら矢部嵩『魔女の子供はやってこない』です。

 

もう少し上手い表現の仕方は無かったのかと思いつつも記事を書いたので紹介しておきます。

 

intelligence-gaming.hateblo.jp

 

具体的にはここに書いてしまっているので端的に述べますと、こんな作家が存在したのかという衝撃です。

個人的な衝撃なのでこれに共感を抱いてもらえるかは疑問に思うところなのですが、しかし、これは衝撃と、救いでした。

私を救うために瀬戸口廉也同様これからも傑作を書き続けていってもらいたいです。

2018年は矢部嵩の年でした。

ちなみに今話題のSFマガジン2月号に『魔女の子供はやってこない』の紹介が載っています(積読)。

『〔少女庭園〕』も百合と人類史とデスゲームと思考実験とを掛け合わせてそれを何故か(そしてそれこそが)単なる記録として無味乾燥にまとめ上げた群が壮大な物語を象る(わかるか?)大傑作です。

刺さる人には刺さる、これを極めて高い次元で行ったために捕らわれた人多数の今ホットな作家です。

 

それでは。

 

SFマガジン 2019年 02 月号

SFマガジン 2019年 02 月号

 

 

『リトルナイトメア』―あの日見た悪夢が蘇る―

リトルナイトメア。子供の頃見たあの悪夢が今再びここに。

 

f:id:strustrust:20190114211154j:plain

  

どんなゲームかを一言で表すのならば『不思議の国のアリス』。
というより、『歪みの国のアリス』と言った方がより適切だろうか。
あの奇妙で猟奇的でノスタルジック、どこか未知のもの(ここでは大人の世界)に対する根源的な恐怖を喚び起こす感覚は、これらの作品に近しい。 

本作はボリューム不足、単なるInsideフォロワーの一群と切って落とすには余りにも惜しい作品だ。
リトルナイトメアの優れた箇所、そしてこの2作を対比すると制作哲学の違いが見えてくる。

 

Braid、Inside、リトルナイトメアと物語を魅せることに注力した横スクロールゲームは現代においても進化を続けていると言えるだろう。

Braidにおいてはゲームシステム。

それは横に進むことで時間が進む、という固定観念を利用したコロンブスの卵。

Insideにおいてはオブジェクトの3D化による世界観の表現力の向上。
2Dではレイヤーとして分断されていたバックグラウンドの世界が3Dでの表現によって地続きとなった。
横に進むことで背景や周りの世界の時間も進む。
それによってプレイ時間単位での横スクロールの表現の幅が飛躍的に広がった。

 

ではリトルナイトメアは何が進化しているのだろうか。
それは『カメラワーク』だ。

Insideとリトルナイトメアの画面の映し方を比べてみよう。
Insideは画面構成が平面的。3Dとしての奥行きはあるがカメラワークは真横からにほぼ固定されているカメラだ。
対してリトルナイトメアは手持ちビデオカメラ風でかなりの手ぶれがある。
更に平面ではなく映す角度が変わる。時折カメラの動きに制限が入る。
今まで見えていた画面の先が、見たい時(怖い時)に限って見えなくなる。
モニタを通して世界を覗き込む私の気持ちに呼応するようなカメラワークだ。

 

両者の違いをストーリーから考えてみたい。
横に進むと何かが起こる。見知らぬキャラに出会う。時々追ったり、追われたりする。
そのプロットにあまり差異は無い。
大きく異なるのは舞台設定だ。Insideは自キャラが得体の知れない世界に放り込まれ、外の世界を知ろうとする。世界に没入させる。

対してリトルナイトメアは悪夢、夢を題材に取っているだけに自キャラから見た内面の世界。
画面には心象風景を映し出している。自キャラに没入させる。大きな違いがあるのはここだ。

 

Insideでは定点カメラ風の固定型カメラワークで、リトルナイトメアは手持ちカメラ風の可動型カメラワークにしたのは何故か。
それはInsideに必要なものは『ゲームとは隔絶された私』の、『世界の外部からの視点』。
そしてリトルナイトメアに必要なものは『ゲームの中に表現された私』の内的世界に入り込む、『より主観的な視点』だったからだ。
横スクロールで主観的な表現を追及するという矛盾。
それを解決するために役立ったのはあのGears of Warのローディーランで用いられた革新的なカメラワークでもある手ぶれ表現だった。

奥行きのある3D世界に可動式のカメラワーク。
両者が交わることによってシンプルなゲーム設計に重層的な表現力を持たせることが可能となった。
そうしてある時は先の見えない恐怖を、ある時は敵に追われる臨場感を、ある時は物陰を忍ぶ隠密を表現する情緒豊かなカメラワークが出来上がった。

 

主にボリューム不足が指摘される本作だが短い場面での手間のかかり様と廉価な価格帯を考慮するとけして高いものではない。
今回はsteamのウィンターセールで1000円程度で入手したが、DLCも出ているようなので続きも是非遊んでみたい。
全てが解き明かされなくてもいい。私はまだあの不気味に揺れて歪んだ悪夢の中を彷徨っていたいのだ。

2018年 遊んで良かったと思ったゲーム

正直言うと2018年は金欠の年でもあったので
GOTYで名を連ねるようなゲーム群はほとんど買って遊んでおらず
2018年は凄かった!という話はやりたくてもできない。


ただせっかく色々なゲームを遊んだので
プレイして個人的に満足度の高かったゲームをリストアップしてみた。

 


■PC Steam


◎Return of the Obra Dinn
2018年のムルくま最優秀賞。

早く遊んで本当に良かった。
最初から最後まで素晴らしいの一言に尽きる名作。

久々に『記憶を消して遊び直したい』という感情が湧いた。


ゲーム内容は詳しく言えないが
ゲーム性、物語性、芸術性を混ぜてドロッドロに煮込んで濃縮させたような
超濃厚なゲーム体験を味わえる作品。


ネタバレされる前に早く遊んだ方がいい。


※ネタバレ記事を執筆中

 

◎Slay the Spire

仕事が忙しくて辛い時でもちょっとの隙間時間で遊べる優秀な作品。
中毒性も高くてついついポチポチ遊んでしまっていた。

 

個人的には新しいゲームジャンルを確立されたような気持ちだ。

 

そして2019年1月にはSwitch版の発売。
持ち運びプレイに相性良すぎるだろ。

 

どうしよ、買っちゃおうかな…

 

◎Darwin Project
PUBGをプレイして自分にバトロワゲームは向いてないなと思っていたのだが
単純に銃での撃ち合いが下手くそだったことに気づかされた。

 

Darwin Projectはプレイヤーの足がとにかく速く遠距離攻撃を当てるのはかなり難しい。
なので近づいて斧を振り舞わす方が確実に倒せるというゲーム性だった。

このゲーム性が自分に非常に相性が良く
オープンβ時には何かに憑りつかれたように遊び続けた。

 

今は人がいなさすぎてフリープレイ化。
ゲーム自体はかなり面白かったので勿体ない。

 

◎その他
SOMAやDetention、The Beginner's Guideといった物語性の強い作品が結構好きだった。

あと笑ったのは『We Were Here』
新作も用意しているらしいし、非常に楽しみ。

 


■Switch
◎大乱闘スマッシュブラザーズSP
対戦が神

 


■スマートフォン


◎ドラゴンクエストライバルズ

ドラゴンクエストライバルズ

ドラゴンクエストライバルズ

  • SQUARE ENIX INC
  • ゲーム
  • 無料

 2018年ほぼ毎日遊んでた。
なんか世間評価は低くて馬鹿にされるけど、ゲーム自体はかなり良かったハズ。
しかし、あまり売上が取れていないから課金施策が強まってきていて、ゲームの終焉を節々から感じる。
今の環境もかなり嫌いだし少しモチベーションが低下してしまっている。

次の新弾はまだ遊ぶつもりだがその先は…

 

 

◎Florence

Florence

Florence

  • Annapurna Interactive
  • ゲーム
  • ¥360

 

まだ遊んでいない人はこの記事を読んで欲しい。

intelligence-gaming.hateblo.jp

 

数百円のちょっとしたお金と
数十分のちょっとした時間を使うだけで
こんなに良い体験ができるのは本当に素敵なことだと思う。

このアプリはいつまでも自分の心に残り続けるだろうと確信している。

 


◎Brawl Stars

ブロスタ

ブロスタ

  • Supercell
  • ゲーム
  • 無料

 PCでBattleriteが少し遊んでみたが割と難しくて辞めていた。
しかし、ブラスタは同じアプローチでもアプリとしてのカジュアル化が非常に素晴らしい。
現在、毎日のように遊び続けているぐらい楽しい。
後は一緒に遊んでくれるフレンドがいたらもっと楽しめると思うのだが…

 


■総評
仕事で時間がなかったので大作ゲームにはあまり手をつけずインディーズゲームを良く遊んでいたのだが
結果としてブログの記事にすることができたり知見が広がったのでとても良かったと思う。

 

引き続き時間もお金もないのでインディーズゲームを買っていくことになるとは思うが
年に何回かはAAA級タイトルのゲームにも手をつけていきたい。
具体的にはHITMAN2とアサシンクリードオデッセイ。

 

あとキングダムハーツ3は買う予定。

2018年を振り返る ームルくまー

f:id:muru09:20181020230601p:plain

2018年は今までの人生の中で最も濃い年だった。

 


●ブログ
個人ブログに記事を初めて投稿したのが2018年2月。

当時はPCを買い替えて久々にsteamでPCゲームを楽しみまくっていた時期だった。

面白そうなゲームを探すために色んな記事を読み漁っていた時でもあったので
友人に「どうせならブログ記事書いてみなよ」と言われて何気なくブログを始めた。


最初は「こんな個人ブログ記事なんて誰も読んでくれないよな」なんて思っていたが
Twitterのフォロワーや友人が何だかんだ見てくれていた人がいたし
中には感想を述べてくれる人もいて、とても嬉しかったのを覚えている。

今でも反応してくれた人は全チェックしようとするくらい嬉しい。


そしてストラスちゃんネットの設立。
友人とブログ記事を統合して、個人ブログから共同ブログに移った。

上手くいってるかと言われると微妙かもしれないが
試みはとても良かったと思っている。

まだまだ記事投稿者は募集しているし
既に参加しているメンバーの記事ももっとたくさん読みたいところだ。

 

そして今、初投稿から10ヶ月。
今回の記事で約45個目の投稿になる。

思い返すとこんなにたくさん記事を書いていたのかと自分でも驚く。

飽き症の私にとって10ヶ月の継続は今までの人生の中でもかなり稀な事で
続けて記事を投稿している自分を誇らしく思う。


まあ、今の仕事で文章を作るようなことがよくあるので
文章作りの練習として投稿を続けていたという理由も大きかった。
でも、ここまで続けられてこれたのは
何だかんだで記事を書くこと、反応をもらうことが楽しかったからだ。

今まで記事を読んでくれた方々、一人一人にお礼を言いたい。

ありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたします。

 

今でこそ仕事が忙しく、月1本程度のペースでしか記事を書けていないが
できれば2週間に1本、月に2本程度書いていきたい。

それにしても「継続は力なり」というが
私の文章力はいつになれば上がるのだろうか…

 

●私生活
2018年7月、めでたく結婚することができた。

両親への挨拶や結婚準備等、色々と大変なことが多かったが
今では全てが良い思い出だ。

結婚に至るまで
色々迷惑をかけた人たちも多かった。

本当に感謝しかない。


これからも夫婦共々仲良くできたらいいなと思う。

 

●仕事
クズみたいな仕事を転々とするろくでもない人間だったが
一昨年から縁あってゲーム関係の仕事に就き
ようやく今年で一人前の大人になったように感じる。

何歳だよお前と多方面から怒られそうだが
この回り回った回り道が
自分にとっては正しい道のりだったのだと感じる。


両親にも長らく迷惑をかけたなぁと思うと頭が上がらない。

 

●最後に

振り返ると
自分にとっての2018年は
平成最後の年を締めくくるにこれ以上ないくらい充実した年であった。


来年からは新しい元号。
嫁と共に心機一転頑張って生きていこうと思う。

 


ゲームも私生活がダメにならない程度に遊んでいく。

矢部嵩『魔女の子供はやってこない』―特異な文体と華麗な比喩―

今日は小説家 矢部嵩について語ります。
読了作品は『保健室登校』、現在は『魔女の子供はやってこない』を読んでいるところです。

 

始めに知ったのはbotでした。
誰かがRTしていたpostを読んで、それがすごく惹かれる中身・文章だったので作品を読もうと思いました。
それは『魔女の子供はやってこない』の一節でした。

断章を読んで惹かれる作品には当たりが多く、
それが好きな人による凝縮したエッセンスの塊は作家の本質を表します。

 

一体私はこの作家のどこに惹かれたのでしょう?

矢部嵩作品の魅力は、倫理観のバランスを欠いた極めて軽く平等な命の扱い。
疑問や葛藤のかけらも無く各々の信念に基づき目的に直進する思春期少年少女。
一見すると稚拙で文脈が飛び飛びな理解のしがたい会話劇。
全くの無関係に見えるが時折この上なくぴたりと当てはまる美しい比喩。
これらを貫く不条理物語、にあると感じています。

中でも一番気に入っているのは文脈が破綻すれすれの推敲漏れとも見紛う文章です。
私がどうにか脳内に浮かんだ文章を加工することなく原型そのまま出力出来ないものかと
悪戦苦闘しながら書いていた文章の理想に近いです。
飛んだ文脈も言葉の組み立てより先に脳内からの出力を優先すると
頭の中を浮遊するいくつものデブリが挟まることになるそれです。
感覚的なものをそのまま感覚として出力するとこういった文章になります。

また、例えば「最寄り」という言葉を脳内ペースで素早く発音すると「みょり」になったりしますが、
そんな言葉が頻発します。幼児訛りです。推敲した人は大変だっただろうなとその労苦を想像します。
誤字脱字と見分けがつきません。

頭の中でのイメージはかなり支離滅裂な結びつきをするのですが、
そこには理屈以上の確たる強固な繋がりが存在します。
本来思考に因果なんて存在していないのです。
事象を言葉で説明したものは全て後付けの理論です。
ましてや人間の行動、物語なんてものは。

そこに不条理劇が生まれます。
因果の無い文章に因果の無い物語。人間の信念と行動だけがあった時に果たして何が起こるのでしょう。

読ませるために加工した文章ではないため読点は極めて少ないです。
読みづらいという声が大半でしょうしその意見に反論することは難しいです。
小説は読ませるためのものであり文章と物語を理解させるものであると定義した時に
矢部嵩は必ずしも高い評価を得られるものではないように思います。

それでも私はこのような作家が存在して、評価をする人たちがいることに感動しました。
少なくとも私のよいと思う方向性は間違えていなかったんだ!という気持ちになりました。
まぁ、私がこんな風に書くには文章力も語彙力も足りてませんね。

それに、矢部嵩は比喩表現が天才的なんです。この発想力あってこその脳直文章です。
世の中の物全てを並列に並べて同じものを取り出すことが出来るのでしょう。
視点がフラットで扱いが平等過ぎてグロに走りがちです。
これに関しては苦手な人も多そうです…。

あ、忘れてましたが矢部嵩ってホラー作家なんですよね。ホラー小説を書こうと思ってこの作品が出来るとは到底思えません。
ホラーって間口が広いんでしょうか?
確かにスプラッターではありますが、なんだか不思議です。
ギャグみたいなグロですがみんな真顔でやってる、そこは恐怖を憶えるところではあります。

 

PS:
『魔女の子供はやってこない』も読了しました。

しっかりとホラーしている話もあり、かつ魔女をメインに立たせることで倫理観の欠如に違和感をなくし、
その対比によって人の持つ人間性の恐ろしさを際立たせています。
文章の魅力もパワーアップし、荒削りだった前作に対しフォーマットが固まったように思えます。
作者の全般的な世界観からは子供の昆虫に発揮する残虐性とか、
Carnivalの小説のあとがき、鶏の割れた卵を親鶏が突くあの様を思い出しますね。

お気に入りの作家が増えてとても嬉しいです。
これから全作読んで行きたいと思います。

 

 

魔女の子供はやってこない (角川ホラー文庫)

魔女の子供はやってこない (角川ホラー文庫)

 
保健室登校 (角川ホラー文庫)

保健室登校 (角川ホラー文庫)